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2017年8月6日日曜日

精神科・心療内科に通うと何が起きるのか

そろそろ本格的にうつを発症してから1年が経ちますが、同時にまわりにうつになっている人もたくさん見てきました。精神科・心療内科に行くと薬漬けになって良くない、みたいな事を言う人もいます。たしかに治療法は主に休養と薬ですが、それで救われる人もいるのです。特にひどくなる前に薬でメンタルをコントロールするのは非常に大切だと思います。なんか調子悪いけど、病院に行ったらどんな扱い方をされるかわからなくて不安だ、という人のために、精神科・心療内科に通うと何が起こるか、ということを書いていこうと思います。
私は医者ではないので、あくまで患者から見た意見です。

そもそも精神科・心療内科の違いは?

だいたいの場合、精神科と心療内科は一つの医院で両方やっていると思います。街の内科で心療内科も扱っているようなところもありますし、総合病院だと精神科があっても心療内科はないかもしれません。
基本的な違いは、精神科は純粋に精神の病気(心の病気)を扱い、心療内科は心の問題に由来するいろいろな内科的症状を扱うところです。実際はどちらかの症状しか出ないということはないので、あまり分けて取り扱う意味は無いかもしれません。気にせず近くにあるほうに行けばいいと思います。

治療って何をするの?

誤解する人が多いですが、精神科・心療内科に言ってもカウンセリングはあまりしません。現状を説明すると少しアドバイスはしてくれますが、基本的には症状に応じた薬を処方してくれるだけです。カウンセリングは臨床心理士とかがやるのでしょうか。通常の診察とは別メニューを医院によっては提供しているようです。
というわけで、治療は基本的に薬となります。薬を処方するだけと言っても、症状と相性を考えていろいろな薬を試すことになります。正直精神疾患の特効薬はなく、しかもたいてい副作用が結構強力なので、簡単には治らないのが現状です。

うつになるとどんな症状が出るの?

私の主な症状は不眠と食欲不振でした。あと一時期過眠にもなりました。一番ひどかったときは何もする気が起きなくなりました。あとは時々漠然と不安でいられなくなります。
死ねば楽になれる、自殺したい、と考えることはこの界隈では「希死念慮」といいます。うつがひどいときは自殺する元気もないので、一般に自殺しやすいのは回復途中で少し動けるようになったときです。私は死のうとは思わなかったですが、今地球が滅びてくれれば楽になるな、とは思いました。
これらの症状の他にも、頭痛であったり、人によっては食欲増進したりもします。体の痛みとか、関係なさそうに見えることも引き起こすことがあるようです。

どんな薬があるの?

私が一番始めに行ったのは普通の内科でした。その時は若干の不眠と食欲不振だったので、マイスリー(睡眠導入剤)とスルピリド(胃薬・抗うつ剤)を処方されました。もともと時差ボケ用にマイスリーは時々飲んでいました。スルピリドはもともと胃薬として作られたものですが、後で精神症状にも効くことがわかった薬です。なんとなく気分が良くなって食欲が出るので、内科でも簡単に処方してもらえます。マイスリーは30分程度、スルピリドも1〜2時間位で効果が現れます。
スルピリドはすぐ効くので重宝しましたが、まあいろいろとあってもう少し症状が出てきました。不眠については寝付きはマイスリーでなんとかなるのですが、早朝覚醒と言って朝4時過ぎくらいで目が覚めるようになってしまいました。そこで次に処方された薬がリフレックス(抗うつ剤)です。比較的新しい薬で、副作用として食欲増進、傾眠があります。不眠と食欲不振に対してちょうどいいのでこれを選んだのだと思います。抗うつ剤としては比較的早く効き始めるもので、2日ほどで明らかな効果が現れました。
しばらくはリフレックスとマイスリーだけで良かったのですが、ちょうど1年前奥歯にレジンを盛って噛み合わせられなくなったときのストレスで急激に症状が悪化します。体重が10キロ近く減って仕事も休むようになった状況で新しく飲み始めたのが SSRI と呼ばれる比較的新しいタイプに属する抗うつ剤のパキシルです。SSRI に限らず、一般に抗うつ剤は効果が出るまでに時間がかかります。効果が出るまで2週間〜1ヶ月くらいかかる場合が多いですが、正直なところそれくらい時間がかかると薬の効果でよくなっているのかがよくわかりません。ちなみに副作用はすぐ出て、私の場合は下痢がひどくて更に体重が減りそうなので効果が出る前に中止になりました。

その後に飲み始めたのがアンプリットです。古い薬で、喉の渇きなどの副作用があります。比較的すぐ効きましたが、結局一番安定して効果が出たリフレックスに戻しました。
早朝覚醒については、リフレックスの副作用に期待するのと同時に、レンドルミンも飲むようにしました。マイスリーに比べて若干長めに効くように作られていますが、マイスリーほどすぐにはっきりと眠くならないので若干物足りない感じです。
普通に社会生活を行っていると、必ず時々ストレスを感じる場面があります。正常な人であれば少し緊張したりしてもとくに問題はないのですが、うつの人だと動悸と吐き気が止まらなくなったりします。私は頓服としてセニランを処方してもらい、どうしようもない時にだけ飲みます。抗不安薬(精神安定剤)としての効果は強いのですぐ効いていいのですが、依存性も強いので飲みすぎないように注意が必要です。
紆余曲折ありましたが、現在はリフレックスを最低量と寝る前にレンドルミン、時々症状に応じてスルピリドとセニランを飲んでいます。特に副作用もないので、環境が安定するまではしばらく飲み続ける予定です。

いくらくらいかかる?

1年以上最低毎月病院に通い、毎日薬を飲んでいますが、月にかかるお金はせいぜい4,000円位です。
精神科・心療内科の報酬は固定で、保険が効くと初診で3,000円、再診は1,500円くらいになります。薬は物によります。ジェネリックだとせいぜい1錠30円〜60円くらいになのですが、リフレックスのみジェネリックがないので1錠170円します。最大で1日3錠なので月15,000円くらいになります。保険が効くので負担は5,000円くらいですが。
高いといえば高いですが、家計が傾くほどのものではないので、必要があれば睡眠導入剤くらいから、気楽に始めてみてはどうでしょうか。

まとめ

うつはつらいです。気持ちの問題ではなく、神経伝達物質の問題なので、薬がないと治りません。うつの時の判断は正気ではないので、何かされたとしても大目に見てやってください。誰にでもなる可能性がある病気です。みんながこの病気に対して正しい理解を持ち、患者が治療に専念できる社会になればいいなと思います。




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